本日は、先日V70(8B)のダッシュボードのロア側ASSYの取外し作業を行いましたので、そちらを紹介したいと思います。裏面のネジ取付部や上部のダクト部分が破損するので、交換修理等での需要はあります。ただ、いかんせん大型で取外しも大変なパーツです。今回取り外したダッシュボードは、保管場所の都合でヤフオクに短期間出品をしたのですが、いつもお世話になっているお客様にお買い上げ頂きました、誠にありがとうございました。
全体を事細かに説明すると非常に長くなりますので、かいつまんでの紹介になりますが、まずダッシュボードロアの全景と固定ネジ位置の写真です。赤丸印が固定のネジ部分です。
ネジ自体は少なく、なんと表側6カ所、裏側4カ所の合計10カ所のみです。ちなみに外したダッシュボードはかなり重いです。実際にはこの状態にダッシュボード上部や、メーター、オーディオ、グローブBOX等もつきますので、もっと重いです。その重量に対してネジが少ない事が、段差の衝撃や加速減速時のGでネジ取付部の損傷につながり、異音へとつながるのでしょう。
取外しですが、重量の関係もあり、最初にダッシュボード回りで取り外せるものは全て取り外した方が無難です。ざっと上げると、足元のアンダーカバー、センターコンソール、グローブボックス蓋、ダッシュボード上部、スピードメーター、オーディオ、エアコンスイッチ、ハンドル、ウィンカーレバー、ワイパーレバー、等々です。その他ETC、レーダー、セキュリティ等の電装品があれば、その配線等も邪魔にならないように取外す必要があります。
取外すと、以下の写真のような状態になります(部品取り車にて、運転席インパネのスイッチ類やシート、フロアのカーペットまで外れていますが、そこまでは外す必要はありません)。
ここまでの状態にするのがかなり大変です。ここまでくれば、後の手数はそこまでありません。ダッシュボード自体の固定を外す前に、配線の集中カプラを取り外す必要があります。下の写真のようにボンネットレバーのすぐそばにある黄色い土台にささっている5カ所カプラーを全部抜きます。ダッシュ回りの配線カプラはこの5カ所に全て集約されているので、ここを外すだけでOKです。中々よくできているなあと、この部分に関しては好感触がもてます。
後は、冒頭で紹介した表側のネジ6カ所と、裏側のネジ4カ所を外していきます。裏側4カ所は以下写真のように、エンジンルーム側からのアクセスになります。ワイパーを外して、カウルトップを外し、ワイパーリンクの固定も外します。ワイパーリンクはずらすだけで取外す必要はありません。赤丸印部分のネジ4本です。
ここまで取外したら、いよいよ車内に引っ張り出します。かなり重いので、二人以上で作業される事をおすすめします。手前にひっぱり、ステアリングシャフトやキーシリンダーをかわしてから、フロントドアから車外に引っ張りだします。私は一人で必死に作業しましたので、この部分の写真はありません。
最後に定番のダッシュボードを取り外した車内の写真です。かなりワイルドでインパクトのある写真が撮れ、中々の達成感もえられます。以前紹介しましたが、850もほぼ手順は同じです。外してから気づきましたが、875の方が少し重い気がします。以上、875のダッシュボードロアの取外し作業の紹介でした。