今更ながらのネタですが、850ABSユニットの取り外し方法を紹介したいと思います。ボルボ850,V70(8B)のABSユニットは99%(おそらく100%??)壊れます。ABSが故障するとメーターに下画像のような警告が点灯します。
まあ、さして通常走行には影響ないんですが、気分は悪いですね。で、このABSの故障の原因ですが、9割以上でABSコンピュータ内部のハンダ浮きが原因です。使ってるハンダが悪いのか、取付場所が悪いのか(熱の影響がある場所に、重力と逆さ向きに取付)中のハンダが浮いてきて通信不良となります。修理はABSユニットを交換するか、取り外して修理するor修理に出すという事になります。今回は取り外し方法を紹介したいと思います。工具があれば、比較的簡単に脱着できます。
これが問題のABSユニットです。ポンプの裏側になっているので、本体は見えません。まずはカプラ2カ所を外します。大きいカプラの方は下画像のようにカバーを引き起こしてから、引っ張ると外れます。
小さいカプラの方は両サイドにツメがありますので、押さえながら引き抜きます。
二つとも外すとこのような形です。後はネジを4本外すだけですが、ネジがちょっと特殊です。下のような工具を使います。
ミニラチェットと逆トルクスのE5というサイズです。逆トルクスは自動車工具店なら売ってます。ホームセンターでも見かける事もありますね。
逆さ向きで少しやりづらいですが、このような形でネジを4カ所外します。画像はターボ車なので、タービンへのエアホースが邪魔でやり難いです。NA車はスッキリしてますので、やり易いです。ただ、このネジはなめてしまうと非常に面倒な事になりますので、慎重に水平にしっかりと工具をかけてから緩めて下さい。あまり固い時は無理をしない方が良いかもしれません。(逆さ向きなので、ネジを回す向きも間違えないように注意です。)
ネジを外すとこのような形でABSユニットが取れてきます。長いネジ4本がこのような位置関係でついています。このように脱着してABSユニットを正常品と交換して少し走行すると、ABSユニットが原因であれば警告灯は勝手に消灯します。(少し走行というのがミソです。原因にもよりますが、交換しただけでは警告灯は消えません)ちなみに、スキャンツールがあれば、スキャンツールで故障コードを消去するのが一番です。
ちなみにこのユニット、分解アト(内部修理の痕跡)がありません!! 今の時代はかなりのレア品です。おそらく途中で新品交換したものと思います。新品ユニットはとても高額なので、通常は内部修理をします。ので、現在はどの850のユニットを外しても分解して内部修理してあるものばかりです。それがまた壊れて再修理、再々修理という状況です。せっかくなので、このユニットを使って今度、内部修理の作業を紹介したいと思います。