今回はボルボ850クルーズコントロールが故障した時に、診断や交換するパーツの紹介をしたいと思います。クルーズコントロールは全く使わないという人もいれば、高速道路では必須という人もいますね。あると便利な機能です。仕組みを簡単に解説しながら、構成パーツを紹介したいと思います。
850のクルーズコントロールは、電子スロットル世代の車と違い、アナログな動作となっていますので、アクセルペダルに負圧で動作するゴム風船のような部品(↓写真矢印部、バキュームベローズなどといいます)がついていて、その部品が負圧で伸び縮みする事でアクセルペダルを直接動かすような仕組みとなっています。途中ホースが三又になっている部分はブレーキ部分のスイッチにつながっていて、ブレーキを踏む事で負圧を抜きリセットするような構造になっています。
単体で取外しすると、↓写真のような形状です。私自身は経験がありませんが、25年も経過すればエア漏れにより作動不良する可能性はあると思います。940のエアコンの風向き切り替えには同じ構造の部品が使用されていて、よくエア漏れ故障をおこします。(これが簡単には交換できない箇所にもあるので、940オーナーには悩みの種です)
次に、そのゴム風船に負圧を送るバキュームポンプがどこにあるかというと、エンジンルーム内バッテリーの土台裏側についています。↓写真の位置になります。
取外して、単体で見ると↓写真のような形状です。このポンプは過去に一度、故障している車両に出くわした事があります。
さらに、そのポンプを制御しているコントロールユニットがありますが、それが↓写真のヒューズの蓋全体を外した所にある101 102の刻印のあるリレーのような構造の部品です。
このコントロールリレーが、ウィンレバーのスイッチ部分から信号を受け、バキュームポンプをコントロールしています。私の経験上では、一番故障原因で多かった部品はこのリレーでした。故障診断時は、とりあえずコントロールリレーを交換して走ってみるというのが一番手っ取り早い診断方法でした。
他に、負圧のホースがエンジンルームのどこかで抜けている事も故障原因としてよくありました。何かの整備時に誤って抜けてしまい、そのままというケースがあります。他にもウィンカーレバーのクルーズコントロールスイッチ部分の故障もあります。
以上、850クルーズコントロールの構成部品の紹介でした。在庫がある時はヤフーオークションの方に各パーツを出品しておりますので、よろしくお願いいたします。