今回は、ボルボ850リアゲート内張りの取外しを紹介したいと思います。少々外しづらく、取外し時にはほぼ100%何個かクリップが破損しますので、専門店勤務時代に、フィルム屋さん等から困って相談を受けた事もよくありました。
リアゲート内張です。ちなみに、クリップのみでの固定なので、開け閉めする度に徐々に外れていき、パカパカの状態になっている車両もよくあります。
まずは、ノブ回りの枠から外していきます。結構固いので、破損している車両があります。この車両も過去に失敗したようで、破損が見られます。コツとしては、写真の位置あたりから、内張り外しやヘラをいれて、テコで外すというより、角を狙って押し込んでいくというイメージで力を加えると良いと思います。
片方の角が外れて少し浮いたら、順々に真ん中の方も外していきます。この部分もテコで外すような力の入れ方でなく、分割部分を狙って、押し込むという形で力を加えていった方が良いと思います。三カ所ぐらい浮かせたら、ポロっと取れてくると思います。
外した枠です。何カ所か折れているツメもありますが、残っている小さなツメだけで、どうして中々強力にはまり込んでいます。
ノブ回りの枠が取れたら、全体を外していきます。やり方として2パターンかと思います。写真の位置、ハイマウント側の隙間に、指や工具を入れて力づくで外すか、逆サイドの下側から外すかです。今回は、ハイマウント側は写真のように、びっちりとかなり固くハマり込んでいたので、逆サイドから外していきます。
逆サイドの下側は小さいクリップなので、手で写真のようにめくれば取れてくるかと思います。クリップを再利用したい場合は慎重に外した方が良いです。それでも、半分以上の確率では破損します。
下側を外したたら、上側のハイマウント側は内張り全体をハイマウント側に押してスライドする事で、内張りにクリップを装着したまま脱着する事ができます。ただ、スムーズにスライドしないので、リアガラスのフィルム等を傷つける可能性もあります。ですので、ハイマウント側のクリップのはまり込みが緩い時は、そちらから外していった方が良い場合もあります。
外した内張りです。ハイマウント側のクリップは、クリップ自体を180℃回転させて引っ張ると、スポっと取外し可能です。スライドさせて脱着するメリットとしては、ハイマウント側のクリップを破損なく取り外せる可能性があるという面ですかね。
私も、これまで何度も作業してきましたが、おそらく今までクリップを一つの破損もなく取り外せた事はないと思います。ですので、作業時はクリップの予備を準備して作業される事をおすすめします。
取付時ですが、小さいクリップは内張りに、大きいクリップは車両に取付して、小さいクリップ側から車両に取付し、大きいクリップ側は内張りを手で叩きこむようにして、取付すると良いと思います。以上、リアゲート内張の取外しの紹介でした。