本日まで3日間程、家族の都合に合わせて少し早めの夏季休業を頂いておりました。お盆期間は通常通り発送対応をさせて頂きます。今年はオリンピックに合わせた祝日変更と、コロナウイルスの急激な感染拡大もあって、いつもより妙な感覚でお盆を迎える気持ちです。特にコロナウイルスの猛威は凄まじく、早く収束を迎える事を願うばかりです。
本日は、先日875のステアリングギアボックスの部品取り作業をしたので、その作業風景を紹介したいと思います。DIYでステアリングギアボックスの交換までされるという方はそうはいないと思いますが、オイル漏れ等で故障の多い部品です。参考程度にご覧頂ければと思います
当然ですが、下回りからの作業になります。最初にギアボックス自体の固定ネジの箇所を紹介します。
本体の固定は赤丸印の部分で、サブフレームのリア側左右に3カ所づつと、その中間に一カ所(緩めるネジは2カ所)、エンジンマウント部分の1カ所になります。ただ、いきなりこのネジを緩めても取外しはできませんので、先に油圧ホースや、その他回りのものを取外す必要があります。一番初めはタイヤと、タイロッドエンドを取り外して下さい。
ナックルから、タイロッドを抜く時ですが、専用工具があれば一番良いのですが、ネジを緩めた後に↓画像の部分を重量のあるハンマーで衝撃を与える事で取り外す事もできます。少々コツが要ります。何といいますか、弾くように叩くのではなく、奥にまで衝撃が加わるように叩くといった感じです。かなり思い切った力で叩く必要もあります。(タイロッドエンド自体を下から上に叩く方がいますが、それではネジが潰れるだけです。タイロッドではなくナックルの側面を水平方向に叩きます。)
次に、油圧ホース部分周辺ですが、邪魔な遮熱プレートが二つ取付されています。まずはこの部分を取り外します。黒くて厚めのプレートと、銀色の薄いプレートです。
取外し後の写真です。
プレートを外すと、油圧ホース部分と、ステアリングシャフト部分が露出して作業がやり易くなります。
↓油圧ホースを取り外してオイルを抜いています。
オイルを抜く前でも後でも良いですが、油圧ホースの上のシャフト接合部のボルトも外します。割ピンを抜き、ボルトナットを緩めボルトを抜き取ります。
その後は、冒頭で紹介したギアボックス自体の固定ネジを順々に外していきますが、まだこれだけでは取り外す事ができません。ギアボックスを抜くスペースが全くない為です。隙間を作る為にサブフレームの後ろ側のボルトを完全に外してしまいます。
サブフレームのボルト部分です。リア側を左右とも外します。
外した後、バール等で押し下げて木片等をはさみ隙間をキープした方がギアボックス本体を抜きやすいです。
隙間を作ったら、運転席側の方へ抜いていくのですが、まず写真のように回転させてから抜き出していきます。これだけ隙間を作っても色んな箇所が邪魔しますので、中々に大変です。
↓運転席側へ全体を抜き出していきます。
抜き出したギアボックスです。
こちらのギアボックスは気になるようなオイル漏れは特に見られなかった為、以下にて出品中です。ご入用ありましたら、よろしくお願いいたします。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e533315314
以上、ステアリングギアボックスの取外し作業の紹介でした。今回はジャッキで作業しておりますが(取外すと操舵ができなる為、最終解体場所で作業をしないといけない為)、取付は特にジャッキでは大変かと思うので、リフト作業される事と、一度取外すと作業完了しないと移動もできませんので、基本的には修理工場等へのご依頼をお勧めいたします。